時計の針が1時間進むってことは、1時間損をするってこと?
そもそも何で、サマータイムってあるのかな?
今年もいよいよサマータイムは始まる季節がやってきました!聞いたことはあるけれど、実際に何のためにしているの?って方も多いかもしれません。
突然ですが、ノースバンクーバーで7月に筆者が撮ったこの写真、何時に撮影された写真だと思いますか?
…
正解は夜の19:15に撮影された写真なんです!
写真だけ見ると、昼間の写真にしか見えないですよね?
これからサマータイムが始まるカナダでの注意点、またサマータイムの起源や、カナダのサマータイムの楽しみ方をお伝えします。
【2024年】カナダのサマータイムはいつから?
今年は3月10日(日)2:00 am からサマータイムが始まります。(サマータイム終了は11月3日)
春に1時間進み、秋に1時間戻ることから、Spring Forward, Fall Back (スプリング・フォワード、フォールバック)と現地の人は覚えます。
最近ではスマホやパソコン等の電子機器は自動的に時間が変更されますが、昔は寝る前に家中の時計を1時間進めてから、ベッドに入っていました。
お家のアナログ時計や家電の時計は自動で変更されないので自分で変えましょう。
サマータイムが始まる日には1時間ちょっと損をしたような気持ちになってしまいますが、このサマータイムのおかげで、仕事や学校が終わった後でも、外がまだまだ明るいんです!
そもそも「サマータイム」って何?
サマータイムとは欧米やオーストラリアで実施されている、春から秋にかけて日照時間の長い期間の時間を1時間進める制度です。
日本では「サマータイム」と呼ばれることが多いかもしれませんが、「Summer time」と呼ぶのは、イギリスやヨーロッパでの呼び方。
カナダでは「Daylight Saving (デイライト・セービング)」の方が一般的です。
サマータイムというけれど、夏だけでなく、春から秋にかけて行われます。
赤道に近い国々では、夏と冬の間で日照時間の差がそれほど大きくないので、サマータイムを導入している国や地域は少ない傾向があります。
サマータイムの目的と歴史
サマータイムってそもそも何のためにしているの?
1日の活動時間が1時間長くなることで、1日を有効活用し、経済活動の活発化も期待ができます。
また、節電や温室効果ガスの削減等の省エネが目的。昼間の時間を1時間長くすることで、電力消費も1時間分減らすことができます。
初めてサマータイムが導入されたのはカナダの都市って本当?
世界で初めてサマータイムが導入されたのは、カナダのオンタリオ州内のポート・アーサーだと言われています。
今では合併され、サンダベイ市となっています。
「オールド・ファーマーズ・アルマナック」誌によると、「春に時計を1時間進めると、夏の夕方に日照時間が増え、秋に時計を1時間戻すと、冬の朝に日照時間が増える」というそうです。
その後、国単位で初めてサマータイムを採用したのが第一次世界大戦中のドイツ、オーストリア、ハンガリー。その後、イギリスも採用し、世界中へと浸透していきました。第一次世界大戦と第二次世界大戦の間にサマータイムを中断された時期もありましたが、戦後はほとんどの国で採用され、カナダでは1987年まで規制されていませんでした。
それ以来、サスカチュワン州とユーコン州を除いて、公式な時間帯とサマータイムは州政府、準州政府、市町村によって管理されています。
サマータイムの影響、メリット・デメリット
メリット
- 一般的な「9時から17時まで」の仕事の後、日中の時間が長く使えること。
- 1日のエネルギー消費を節減することができること。
サマータイムは照明や暖房の需要を減らすことでエネルギー消費を節減することができるとも言われていますが、エネルギー使用量全体に対する実際の効果については、いまだに議論されています。
デメリット
- 時間を変更する際の移行コストがかかること。
- 時間の切り替え時に一時的に交通事故が増加するとも言われている。
カナダのBC州ではサマータイム開始直後の月曜日は、変更前の月曜日に比べて、交通事故が増えると注意を呼びかけています。
サマータイムで日本との時差も変わる?
通常、日本とカナダ(バンクーバー)の時差は17時間。
ですが、サマータイム期間になるとカナダでは時間が1時間進むので、時差は16時間となります。
サマータイム当日に、旅行のツアーがあったり、飛行機に乗る予定がある方は時間が1時間変わることを念頭に置き、くれぐれも時間を間違えないように気をつけてください。
また、最近では海外とのビジネスにおける、オンラインミーティングをすることも増えてきました。
時間が1時間変わることで、先方にとって朝方になってしまったり、夜遅くになってしまったりしないよう配慮ができるといいですね。
筆者も従業員が世界各国に散らばる、IT系の企業に勤めていますが、サマータイムが始まる度に、毎回従業員に気をつけるよう呼びかけています。
日照時間の長いカナダの夏を楽しもう!
こちらの写真は7月にリッチモンドの2010年冬季オリンピックのために建設された、Olympic Ovalの横で撮影した写真。撮影時刻は夜の20:31です。
カナダの夏は日照時間が長く、夜の9時ごろでも明るい日が続きます。
気温も日本に比べると比較的カラッとしていて涼しいので、絶好のパティオシーズン。
1日の仕事や学校が終わった後でも、外が明るいと何だかワクワクしますよね!
夏の日照時間の長い期間は、平日の仕事終わりでも外でお酒を飲んだり、公園でバレーボールをしてみたり、
何だか、気持ちも少しアクティブになれるような気がします。
まとめ
サマータイムの目的、メリットもデメリットもあることがわかりました。
それでも、サマータイムが始まることには変わりはありません。カナダの夏を存分に味わうことができるよう、ぜひ1日を有効活用してください。
時間が1時間進む週の月曜日はくれぐれもお仕事・学校に遅刻しないようにしてくださいね。